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by 東海バイオ


豊かな環境と健康を目指すバイオ肥料

当時早稲田大学教授らとの共同研究によって開発された有機バイオ肥料 は国内外から大きな反響を呼んでいます。環境問題がクローズアップされる現代
では、まさに時宜を得た事業です。ゴミ減量化対策の中で"焼却に代わる処理法"
として国・県内外の自治体より処理以来が殺到しています。環境教育の視点から
も学校現場にアピールできる優れた商品です。豊かな環境と健康を目指す会社
の姿勢は更なる飛躍が期待されます。

対談 柘植 森衛、峰岸.徹 



峰岸 本日は、岐阜県恵那市の有限会社東海バイオ様にお伺いしております。ま
ずこの仕事を始められた経緯からお聞かせ下さい。

柘植 元々建設業を営んでいましたが、畜産業をやっている実家が家畜の糞の処
理に頭を痛めて、その処理方法について相談を受けていました。東京の大学教授
が微生物の働きを利用したバイオ技術で牛糞を肥料化する研究をしておられると
いう話を聞きましたので、一緒に研究開発に乗り出して、平成12年2月に会社
を設立し本格的な事業としてスタートした次第です。

峰岸 バイオ技術を応用した有機肥料化とは素晴らしい研究ですね。

柘植 牛糞や生ゴミ、刈り取った草等を原料に植物成長ホルモン生産菌や脱臭
菌、たんぱく脂肪分解菌等の14種類の微生物を混ぜ、発酵させたものが有機バ
イオ肥料なのです。

峰岸 開発までには大変なご苦労があった事でしょうね。

柘植 何度も実験を繰り返しながら、やっと完成する事ができました。特に、微生物の働き
で、有機廃棄物の山は温度が70℃以上にもなりました。試行錯誤のうえ辿りついたのが、
最適温度65〜70℃、湿度65%でした。1週間に1度は攪拌して空気に触れさせる事も
重要でした。廃棄物の素材や天候によって発酵状態が微妙に異なりますので、完熟時期を判
断するのに苦労しました。又、自治体等にも大変協力してもらいました。

峰岸 従来の肥料と比べてどんな特徴があるのですか。

柘植 短時間で多量の肥料生産が可能でしかも高温(約70℃)で発酵するため草の種や雑
菌等を死滅させる利点があります。さらに微生物の働きで植物に必要なリン、カリ等を生み
出し、農地から砂漠までいろいろな土地の土壌改良材として効果があります。

峰岸 今までにどんな所で効果を上げられましたか?

柘植 代表的なものとして、外務省海外協力事業団(JICA)の事業として、中国タクラ
マカン砂漠の緑化に効果を上げたほか、雲仙普賢岳の噴火で木々等が消滅した周辺の緑化に
使用しカシ等6千本を植樹しました。土壌表面温度が60℃近くまで上昇する悪条件の中で
も順調に育ちその有効性が実証されました。

峰岸 地元や周辺市町村でも、いろんな取り組みをしておられる様ですね。

柘植 マスコミ報道でも取り上げられたのですが、恵那郡上矢作町では、昨年9月の東海豪
雨災害で大量に発生した流木をチップにして発酵させてバイオ肥料化しました。出来上がっ
た肥料は被害を受けた方々に無料で配布しました。又、恵那市、瑞浪市、土岐市でも公園や
河川で発生する草木を同様の処理を行って、多大な成果を上げることができました。
現在、ベンチャー企業として国・県内外から注目されるようになり"焼却に代わる処理法"と
して多くの自治体から処理依頼が来ています。

峰岸 この事業に係る経費はどのようにしておられるのですか。

柘植 処理依頼を受ける際にリサイクル費用として頂いています。出来上がった肥料は地元
の皆様に配布したり各自治体などに低料金で出荷していますので多くの方々に喜んでもらって
います。又、会社設立のときは、画期的なベンチャービジネスとしてマスコミに大きく取り上
げられましたので融資等もスムーズに行きました。

峰岸 本事業は小中学校における"環境教育"にも役立っているそうですね。

柘植 市内の小学校では、環境教育の一環として空き缶の回収やゴミの分別収集等に取り組ん
でいますが、昨年から給食の残菜を再利用してバイオ肥料作りを行っています。まず、一ヶ月
程残菜に木材チップを混ぜ合わせ、それにバイオ菌を入れて毎日かき混ぜて発酵させ、三ヶ月
程で出来上がります。子供達にとって残菜運びやかき混ぜる仕事は、とても匂いが強いので辛
い作業です。しかし、出来上がった肥料を学校の花壇や農園に利用したり、地域の人々に配っ
たり、駅前の花壇に使ってもらったりすることで、周りの人々から感謝される中、リサイクル
活動の大切さや意義を実感できるようになってきました。

峰岸 環境問題への積極的な対応として素晴らしいことですね。是非とも全国に普及して欲し
いものです。又、本事業は農家の方々にも大変好評のようですね。

柘植 バイオ肥料は、微生物の働きによって土中の団粒構造を形成し、土の保水性、通気性を
高めたり、連作障害の起因となる物質を分解して窒素、リン酸、カリ等を供給します。これら
の有用微生物が定着して、土壌を持続的に改良していきます。
玉ねぎ、ねぎ、大根、白菜等の野菜類が目に見えて大きく美味しくなったり、菊の花が展示会
で金賞を受賞した等、大いに喜んで頂いています。今後は畜糞農家等が直接に糞尿を処理でき
るように工夫して、糞尿処理と土壌改良材製造の一石二鳥を実現させたいと思っています。

峰岸 21世紀は環境問題の時代と言われますが、まさに時宜を得た事業ですね。

柘植 研究を始めた当初は、経費が嵩むばかりで赤字続きでしたが、数年前に京都で開催され
た環境問題に係る国際会議が追い風になって各自治体が活発に動くようになりました。又、マ
スコミ報道もいろんな形で取り上げてくれるようになりました。

峰岸 地元地域において、いろんな役職や講師として活躍されているようですね。

柘植 環境教育の一環として"ゴミの減量と環境"をテーマにして小中学校の外部講師を勤めて
います。又、市の社会教育委員や環境対策協議会理事、中学校評議委員等の役職にも付いてい
ますので、多忙な毎日を送っています。特に昨年は市立長島小学校が第9回全国小学校中学校
環境教育賞に入賞したことは子供達や関係者にとって大きな励みになりました。

峰岸 ますます夢が広がりますが、最後に今後の目標、抱負等をお聞かせ下さい。

柘植 この事業を全国に広めたいと思います。先ずは地元から理解と協力を得られるように努
め、さらに自治体との連携も必要です。若い頃から人がやらない事に挑戦するのが好きでした
から、究極的には地球規模での砂漠の緑化に尽力したいという夢を持っています。

峰岸 このお仕事は社会的貢献度が著しく高い事業ですので、大いに活躍されることを期待しております。

〜グラフ 東洋ジャーナル 2002年2月号〜



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